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In Times

黒い・暗いメタルを主に。

Alcest - Kodama

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フランス産ブラックメタルの5thアルバム。6曲42分。

 

私の求める暗く切なく攻撃的なAlcestが帰ってきた。

前作Shelterは1stアルバムSouvenirs D'un Autre Mondeをさらにシューゲイザー寄りにした作品で「ああ、Alcestは飛び立って行ってしまった・・・」等と思っていたが、今作は2ndアルバムÉcailles De Luneのような、いやそれ以上の、切なく甘くドリーミーそしてノスタルジーを感じる優しく柔らかいメロディーを持ちながらも随所で攻撃的な牙をむきながら、彼らが、帰ってきたのだ。

もはやお馴染みの「ジュワー」っとした淡くも輪郭のつかめないぼやけたギターリフ、ふっと切り込んでくる時に寒々しく時に懐かしさすら感じるトレモロリフ、ミドル~スローテンポを基調としながらも随所でブラストビートもはさむダイナミックなドラム、そしてメインソングライターNeigeのアンニュイなクリーンヴォーカルと耳を劈く絶叫ヴォーカル。

 

近い路線としてはやはり2ndアルバム。

前作のあの明るさがあったからこその今作であり、良い意味で対比が効いている。

個人的にブラックメタル要素が復活してくれたのはとても嬉しく思うし、そしてやはりAlcestはシューゲイザーブラックの開祖でかつ孤高であると知らしめた傑作。

 

余談ではあるがアルバムタイトルKodamaは日本語の木霊であり、Neigeも日本のことが好きなようで、かの「もののけ姫」へのインスピレーションを受けたそうで。

歌詞を読み解けばさらに理解が深まるのだろうがあいにく私にはわからない。

それでもジャケット・ブックレット等のアートワークも素晴らしく、それらも含めてこのAlcestのKodamaという作品の幻想的な世界にどっぷりと浸れることには間違いない。

 

文句なしの傑作。

他の追随を許さない、この美しく儚い夢物語は唯一無二。